積極的に学び
30年後も役立つ知を身に付けよう
スケールが大きく刺激的な外交史の面白さを伝えます
高校在学中に国際的なニュースに興味を持ち、国際関係の勉強ができるカリキュラムだったことから法学部へ進学したという山本先生。法律に初めて触れた1年次は「いまいち気持ちがのれなかった」そうですが、2年次に「国際関係概論」という授業を通して出会った先生が面白く、熱い人であったことから一気に興味が加速。「世界の話しはスケールが大きく、刺激的でした」と振り返ります。今でも当時のノートを持っているそうで、「西南学院大学では「外交史」という講義を担当しますが、私が大学の時に受けた授業を参考にしつつ、自分のカラーを上乗せして学生に面白さを伝えたいと思います」と意気込みます。
語学だけでなく、世界のことを知ることも大事
外交史とは、伝統的にはある一国の外交の歴史を見る学問ですが、現在では複数国の間の関係を全体としてみる視点が重要になってきています。国際的な歴史や問題はスケールが大きく複雑で、しばしば縁遠い話のようにも思えます。しかし山本先生は「複雑で容易に答えの出ない問題ですが、一人ひとりが考え、意見をもつことが、学びの中では大事なことなんです」とにっこり。先生自身、ゼミの仲間と意見をぶつけ合い、違う意見を聞いて自分の意見を鍛えていくことが、勉強することの面白みへとつながっていったそう。また、国際的なことに興味がある学生には、「語学には興味があるけど、世界のことを知らないという人がとっても多いのですが、コミュニケーションを取るためには世界のことを知っておかないとしゃべれません。その面でも、興味を持ってほしい分野ですね」とアドバイスします。
考える力や人間力を身に付けこれからの人生で財産に
山本先生からは、もう一点、こんなアドバイスも。「学生には4年間で、即戦力としての力よりも、30年後も使える知を身につけてほしいと思います。会社が入社してすぐの社員をビックプロジェクトの責任者にすることはありませんので、表面的な知識を身につけるよりも、考える力やものの見方を身につけることが一番の財産になります。そのためには、勉強するときに聞くだけ、暗記するだけに終わらず、ものごとの背景を考えたり、いろんな角度からとらえていくトレーニングをするといいと思います」。