経済的インフラとしての
「会社法」の面白さに魅了され
「会社法」から日本の経済を
2014年4月に法学部法律学科に赴任された藤林大地先生は、会社法と金融商品取引法を専門にされています。講義では、株式会社の法的な仕組みが扱われますが、日本の経済にも話が及びます。講義を受ける学生たちは、金融や株式投資の仕組みにも触れることになり、真剣に耳を傾けています。
あるルールの存在が人々の行動にどう影響を与えるかを考察
大学生時代の藤林先生はというと、法学部に入ったものの、例えば民法の講義では、「第三者の利益が保護されるべき」という議論について、第三者を保護すべき理由が十分に検討されているようには思えず、霞がかかったような感覚で講義を聞いていたそう。
しかし、会社法を学んでその感覚は一変。「これはおもしろい」と夢中になっていきました。「ゼミで読んだ文献の影響が大きいのですが、伝統的な法律学とは違って、会社法の議論では、あるルールを採用した場合に人々の行動にどのような影響が生じるか、そのような影響が生じることは望ましいか、というように段階を追った分析がなされていて、我が意を得たりと思いました。また、会社法では、会社間の取引や証券市場など、ダイナミックな場面を扱うことが多く、とても面白く感じられました」と藤林先生。
若いうちに海外へ出て、視野や気持ちを広く大きく持って欲しい
法律学に興味がわいた藤林先生は、さらに学識を深めようと大学院に進学。大学院時代は研究に情熱を燃やすとともに、長期休暇中は航空チケットとバックパック1つを持って、友人とスリランカやミャンマーなどを自由旅行し、人間的に成長したといいます。「世界遺産を見たり、1泊500円の宿に泊まったりと、旅行自体も楽しかったですし、世界はこんなに広いんだから、もっとのびのびと生きようと思うようになりました。学生さんも1~2ヶ月一生懸命バイトすれば行けますから、ぜひ海外旅行に行って欲しいですね。学生生活はルーティンになりがちだと思うので、海外旅行に限りませんが、日常から抜け出して積極的に楽しいことを見つけてください」。大学の4年間は、人間的に飛躍する時期。しっかり学びつつ、有意義に、そして大胆に過ごすことを藤林先生は学生たちに伝えています。