教員紹介

Faculty Members

クリス・ウィンクラー 教授

国際関係法学科

高校生へのメッセージ

失敗を恐れず、在学期間中に興味のあることを見つけてください。基礎的な知識を身に付けることも大切ですが、学んできた物事を様々な観点から分析する能力も同じくらい重要です。多角的な視点を得るために海外に留学するのもひとつの方法でしょう。外から見た日本、他国との違い、他国に暮らす人々と自分の文化や意見の違い、そうしたことを知り、考えることで、民主国家の社会人として自分はどう生きていくべきかというイメージが育まれるかもしれません。

クリス・ウィンクラー
研究分野 政治学
研究分野に関する
キーワード
政治学、日本政治史
研究テーマ 戦後政治思想史、日本国憲法改正論、政党公約研究

グローバルな観点で
日本の政治の深層に迫る

欧米と異なるからこそ面白い日本の政治学

もともと、欧米と異なる歴史と文化的な背景を持つ日本の政治について学ぶことが新鮮だったというウィンクラー先生。統治機構等の面で共通点も多くありますが、国によって政治や統治機構はさまざまです。この差異が生まれる背景に興味を持ったそうです。具体的な例を尋ねてみると、「例えば、日本国憲法には人権に関する規定が比較的多い一方、統治機構に関する規定は少ないのです。こうしたことひとつひとつを疑問に感じ、深く研究しています」という答えが返ってきました。

思想や主義が政治家の言動や論争にどう影響するか?

さらに研究テーマについて伺うと「保守主義、自由主義などの政治思想、もっとシンプルに表現するならば、アイデアが政策論争や選挙政策などの政党あるいは政治家の言動にどのような影響を与えてきたか、という研究を行っています。そして、そのアイデアの構図や役割は他国と異なるのか、同じなのか、これが基本的な問いとなっています」と話してくださいました。また、先生はこうも語ります。「国内の法律も国際条約も、現在泥沼のように見える政界とは遠く離れているように見えるかもしれません。しかし、最終的にその行方を決めるのは国民に選ばれた政治家なのです。思想、権力、利益、有権者、機構等、さまざまな要素が政治家の言動に影響を与えています」。

同じ事象も見る人が違えば全く違う、政界の不思議発見の旅に出よ

一見複雑そうにも見えますが、私たちを取り巻く社会においても昨今大きく変化しつつある政治、その背景や不思議を発見する学びの旅路はとても面白いものになるでしょう。「試しに、日本で起こる政治的なニュースについて、日本のメディアと海外のメディアを通して見てみてください。その国が持つ背景や歴史認識の違いから生まれる差があり、それを知るだけでも多角的な視点が学べるかもしれません」。